《回答者》
◆消化器外科・一般外科
福外科病院
消化器外科専門医
大腸肛門病専門医
消化器病専門医
福 昭人院長
胆嚢結石を無治療で経過観察した場合、過去１年以内に結石による腹痛発作を経験した患者は、腹痛発作を経験したことのない、いわゆる無症状患者と比較して、より高頻度に今後も症状が出現しやすいといわれています。また、無症状の患者でも、急性胆嚢炎、胆管炎、膵臓炎などの深刻な合併症が発症する確率は数％程度あり、年２～４％の確率で有症状化する危険性があります。
治療の基本は胆嚢摘出術です。腹腔鏡という内視鏡下の手術が普及し、入院期間も短くなりました。衝撃波による破砕療法や経口胆石溶解療法もありますが、腹腔鏡手術の普及で施行例は全国的に激減しています。手術以外では、非ステロイド抗炎症剤が効果的です。腹痛発作予防にはウルソデオキシコール酸の長期内服が良いといわれています。
まずは消化器外科専門医にご相談ください。消化器外科専門医は日本消化器外科学会のホームページで確認できます。
（ニュース和歌山／2023年5月27日更新）
