《回答者》
◆眼 科
𠮷村眼科
𠮷村 利規院長

 目の健康診断にある眼底検査は、特定健康診査(特定健診)における高血圧性の病気の二次検診として行われています。しかし、重要な失明原因である緑内障や黄斑変性などを調べる公的な健診はまだありません。

 一方で、人間ドック等で眼底カメラを使った検査項目があります。高血圧や糖尿病に起因する網膜血管の異常を調べることが目的ですが、鮮明に撮影された眼底写真を眼科専門医が読影すると、網膜血管の異常だけでなく、視神経乳頭や黄斑部の状態も見ることができ、精密検査を必要とする病変があるかどうか判定できます。職場などの定期健診で、眼底検査による異常を指摘されたら、必ず眼科専門医を受診してください。早期発見により早期治療が可能となり、失明を免れ、目の健康が維持できます。

 さて、10月10日は「目の愛護デー」です。コロナが5類に移行したことで、ようやく和歌山市医師会眼科部会では10月1日㊐、和歌山ビッグ愛で講演会と眼の健康相談を開催できるようになりました。開業している眼科専門医が持ち回りで相談に応じます。目の健康に不安のある方やそのご家族、ご興味のある方は、お気軽に足をお運びください。

(ニュース和歌山/2023年8月26日更新)