わか八郎さん イベントなどで披露
アニメの主題歌や劇中歌を手話で表現する、和歌山市のわか八郎さん(37)。同市で年3~4回あるアニメやゲーム音楽のイベント「フリーダム和歌山」で披露している。
手話に興味を持ったのは20歳のころ。95年に発売された酒井法子が歌う『碧いうさぎ』の音楽ビデオを見て、「手話で歌詞を表す様子を一人でマネしていました」と話す。
2015年、兵庫のアニメイベント出演が転機となった。ほとんどが歌や踊りをする中、「手話パフォーマンスはだれもやっていないだろう」と、『ロミオの青い空』の主題歌『空へ…』や『藍より青し』の『永遠の花』などに、自分なりに手話を当てはめ、お披露目した。「お客さんは最初、『これは何?』と戸惑っていましたが、だんだん手話だと気付き、手の動きをしっかり見てくれました」と振り返る。
これまでに手話をつけたのは20曲。「完全に独学。毎回曲を決めてからユーチューブなどで勉強しています。スローテンポでないと合わせるのが難しい」と明かす。
表現方法にも苦労している。例えば、音楽ユニットYOASOBIの『三原色』や、ロックバンド、アクアタイムズの『虹』など、多くの楽曲に登場する『七色の橋』という歌詞。これは「虹」の比喩だが、単語で表現する場合、「七」「色」「橋」となる。「歌詞を文字のまま伝えるのか、比喩表現した『虹』として伝えるのか悩まされます」と頭を抱える。
「まだまだ勉強中。このパフォーマンスを通し、手話に興味を持ってもらえたらうれしい」と目を輝かせる。
わかさんのユーチューブチャンネル「baseわかやま 手話」でも見られる。
写真=〝永遠〟を表す手話。「いろんな曲に登場します」とわかさん
(ニュース和歌山/2024年1月20日更新)