プールで行う球技、水球のクラブチームが和歌山県内に1つだけある。和歌山市太田の向陽高校プールで活動する「リーガ和歌山」だ。現在は小学4年から高校3年まで約30人が所属。高校生の部員たちは9月に迫った紀の国わかやま国体を目標に励む。主将で向陽高校3年の池田陸哉選手は「水球はしんどいですが、その中で頭を使い、チームで協力しながら点を取るところが魅力。国体では5位以上を目指します」と目を輝かせる。
授業を終えた午後4時ごろ、向陽高校プールに集まる選手たち。同校だけでなく、他の高校、さらに小学校や中学校に通う選手も一緒に練習するクラブチームだ。地元国体に向け、2010年に上野真吾総監督が立ち上げた。「夏場はもちろん、1年中このプールで練習しています。10月半ばから4月まではエアドームでプールを覆い、それでも寒い真冬はウェットスーツを着てみんな頑張ってますよ」
水球は1チーム7人で、水の上に浮かぶゴールに入れた得点を競う。試合は8分間×4ピリオドの計32分で、1試合あたり1500~2000㍍泳ぐ。小学2年でクラブに入った日進中学校1年の中島ケイン選手は「最初はあんまり泳げなかったので、しんどかった。仲間と力を合わせて戦うところが面白い」。池田選手も中学1年で始めて6年目。「入る前の見学では水の上しか見えなかったので、ハンドボールっぽいなと思いましたが、いざやってみると水の中でのつかみ合いなど、見えないところでの戦いが熱かったですね」
現在は小学生、中学生、高校生それぞれが7月に迫った近畿大会に向け、練習に汗を流す。国体をひかえる高校生たちは週末に遠征を行い、試合経験を積む。上野総監督は「国体は16チームによるトーナメント。1つ勝てばベスト8となる。何とか8位以内に入り、入賞チームに与えられる得点を和歌山に」と意気込んでいる。
リーガ和歌山は水球教室を7月12日(日)と7月26日(日)、8月1日~8月16日の土日の計8回、各日午前8時半から向陽高校プールで実施。毎年、同校に近い宮小学校と太田小学校児童に参加を呼びかけてきたが、今年初めて広く参加を募る。「水球は球技。ボール遊びが好きな子どもたちは1度体験してみませんか」と上野総監督。小学4年~中学生の男子が対象で、50㍍以上泳げることが条件。保険料800円。希望者は名前(フリガナ)、学校名、学年、年齢、保護者名、電話番号を書き、メール(wakayamawaterpolo@yahoo.co.jp)する。6月30日締め切りで先着30人。
写真=夏本番、大会に向け練習に励む選手たち
(ニュース和歌山2015年6月20日号掲載)