触れ合い好きの甘えん坊

 今回紹介するのは、ボリビアリスザルのあっちくんです。南米の国ボリビアのほか、ブラジル、アマゾン川上流辺りの森林に生息しています。そのため、木の上で過ごす時間が長く、高いところが得意なので、あっちも園舎の天井近くによくいます。四肢を使って移動するので、柵にしがみついている様子も見ることができます。

体は主に黄色で、頭と口だけ黒いのが特徴

 エサは一日一回、午前11時半に与えており、好物の昆虫やフルーツのほか、キュウリや小松菜、キャベツなどの葉物類、蒸したサツマイモ、ゆで卵を手で持てる大きさの短冊状にカットしてあげています。その日食べたいものを皿の中から真っ先に探し出し、両手に持ってほお張る姿はわんぱくで、とっても可愛らしいです。

 また、社会性が高い動物で、我々スタッフとも仲が良いです。掃除やエサやりで園舎の中に入った時、扉のそばまで来て出迎えてくれます。甘えたいときは肩に乗っかり、スーっとすり寄ってきます。なかなか触らせてくれない動物もいる中で、こんなに距離が近いとすごくうれしいです。

 あっちはほかの動物でも触りやすい、頭、背中に加え、比較的いやがる動物が多い、前肢の指先から脇、後肢の指先から太もも、尻尾も触らせてくれます。

今回の担当は柳谷朝香さん

特に病気やケガをした場合、触ることができないと治療が難しいのですが、そんな時は「触らせてくれる」ことが重要なポイントになってきます。さすがにケガをしていると、いつもと同じように簡単に触ることはできないですが、ふれあうことへの嫌悪感や恐怖心が軽減されるよう、これからもたくさんコミュニケーションを取っていきます。

 あっちは今年で13歳。一緒に頑張って元気に過ごしていこうね。

(ニュース和歌山/2024年5月18日更新)