《回答者》
◆消化器外科・一般外科
福外科病院
消化器外科専門医
大腸肛門病専門医
消化器病専門医
福 昭人院長
裂肛のようですね。裂肛とは、肛門に生じる亀裂、びらん、潰瘍の総称です。女性では20歳未満が最も多く、年齢とともに減少していくのに対して、男性では40歳代にピークを認めます。
治療は、軽症であれば排便後に座浴や水で洗浄し、紙などで強く拭くことを避けます。便秘の方は肉類の過剰摂取を避け、十分に食物繊維を摂りましょう。下痢の方は冷たい飲み物、アルコール、香辛料の過剰摂取に気をつけて下さい。
外用薬は、痔核の薬が用いられます。痛みの原因となる肛門筋肉収縮を緩める薬剤は、海外ではボツリヌス毒素、カルシウムチャンネルブロッカーがありますが、日本では保険適用ではないため、病院で独自に医師の指示のもと、薬剤師が作って提供することがあります。ただ、肛門狭窄になると外科的治療が必要です。
まず大腸肛門病専門施設を受診して下さい。大腸肛門病専門施設や専門医は、日本大腸肛門病学会のＨＰで検索できます。
（ニュース和歌山／2024年5月26日更新）
