「アオガエルなのに黄色──⁉」。海南市船尾の県立自然博物館が、黄色いシュレーゲルアオガエルを生きたまま公開している。県内の里山などによくいる緑色の中型カエルで、黄色は三重や広島などで数件記録されているだけ。高田賢人学芸員は「とても珍しく、なかなか見られません」と強調している。

   田辺の畑で偶然見つかった

 今年4月、「アオガエルのようだが黄色だ」と採集者から連絡を受け、確認のため高田さんは田辺市へ。「おそらくシュレーゲルアオガエルかなと思ってはいましたが、初めて見たのでびっくりしました」と専門家も驚くほどだ。

 体の色を決める色素のうち、紫色素が先天的に現れず、背中が鮮やかな黄色になった。「緑より目立つため、食べられやすく、野外で成長するのは非常にまれ。本当に運がいい」と話している。

 午前9時半~午後5時(最終入館は4時半)。第1展示室、淡水の生き物コーナー。大人480円。同館(073・483・1777)。

(ニュース和歌山/2024年6月8日更新)