《回答者》
◆総合診療科・外科
貴志川リハビリテーション病院
西村 和彦院長

 安静時に息切れが起こるのは、心臓や肺、脳などからの異常なサインです。

 息切れは、呼吸器疾患、循環器疾患、脳の血管障害などで起こります。肺に原因がある場合は▽座ると息が楽になる▽咳や痰が出る▽息切れの時に、ゼーゼーという音が出る、が特徴です。心臓に原因がある場合は▽寝ている時に息が切れ、苦しくなる▽手足が冷えやすい▽体がむくむ、が特徴です。それぞれ2つ以上当てはまれば、まず安静にし、治まらなければ早い段階で医療機関を受診してください。

 一方、運動不足から筋力が落ちると心臓の働きも低下し、少し体を動かすだけで息切れが起こります。血液循環を高めるために、ウォーキングなどの有酸素運動に取り組むのが効果的な対策となります。

 生活習慣の改善も心がけましょう。①塩分を控える②肥満を解消する③アルコールは適量に④節煙ないし禁煙する⑤ストレスをためない生活を送る。また、これからの季節、脱衣所やトイレなど急激な寒暖差を避けるために、住環境を見直すことも必要です。

 息切れを感じやすい方は、何らかの原因があるはずです。早めにかかりつけ医や医療機関(内科)に相談しましょう。

(ニュース和歌山/2024年9月28日更新)