《回答者》
貴志川リハビリテーション病院
西村 和彦院長
眼を使い続けると、眼の疲れや痛み、充血、流涙などに加え、頭痛や肩こり・めまい・吐き気・不眠などの全身症状が出現します。ここまで来ると、すぐには回復しません。
眼精疲労は、度の合わない眼鏡や、老眼の初期に無理な作業を行った場合などに多く発生します。最近は、パソコンやスマートフォンの使用が原因の眼精疲労も増えています。さらに、緑内障や白内障、ドライアイをはじめ、全身疾患に伴うもの、心因性のもの、環境によるものなど多岐にわたります。
対策は、原因の特定と排除です。眼鏡が合わない場合は眼鏡屋さんで調整し、目の病気であればそちらを治療します。パソコンやスマートフォンをよく使う人は、適度に目を休めるよう心がけましょう。照明など生活環境の見直しも効果的です。
治療には、視力検査や眼圧測定などの検査が必要です。まずは眼科を受診してください。また、高血圧や虫歯、貧血、自律神経失調症、更年期障害など全身の病気に関連して発症していることも考えられますので、かかりつけ医に相談しましょう。
眼精疲労に特効薬はありませんが、ビタミンが配合された点眼薬や内服薬が有効な場合もあります。いずれにしても早めの対策が重要です。
(ニュース和歌山/2024年11月23日更新)