提案者:美濃部 由紀(心理カウンセラー)
「和歌山には出会いがない」と、婚活をしている女性からよく聞きます。肝心の独身男性はというと、平日は職場と家の往復で休日は疲れて寝ていることが多く、異性と出会う機会も婚活をする余裕もないというのが実情のようです。
私は婚活中の人を対象に心理学講座やカウンセリングを行っています。その中で最も多い悩みは、「一度会っただけでは、その人の良さが分からない」というもの。また、婚活パーティーや合コンに参加しても自分らしさを出せないまま終わってしまい、婚活に消極的になる人も多くいます。
そこで提案したいのが、独身の人が集まる場を企業ぐるみで作ることです。ひと昔前の結婚は、社内恋愛かお見合いが大半でした。社内に独身の人がいなくても、他の会社にはたくさんいる場合もありますよね。中小企業が大半の和歌山では、同期や歳が近い人がいないこともしばしば。男女比が偏る職業もあるでしょう。だからこそ、企業の垣根を取り払った場を作ることに意味があります。
ただし、婚活をメーンにせず、あくまでも仕事を通じた交流を目的とします。その方が緊張せずに普段の自分を見せられるからです。例えば、毎週金曜の午後6時~8時に集まり、勉強会を開いて親交を深めます。時には運動不足解消にスポーツも。各企業が場所を提供して、会社見学ができるのもポイントです。
そうして何度も会っているうちに自然な流れで結婚へ発展するだけでなく、仕事やプライベートな悩みを共有できる仲間づくりの場としても役立ちます。
この法案を実現するためには、職場の人の協力が必要です。ただし、独身の人に代わって残業をするのではなく、この日は全員が定時に帰るように働き方を見直してほしいのです。
和歌山県の女性の就業率は全国でワースト2位。女性がイキイキと働きながら子育てできる社会になれば、「結婚したい!」と思える男女がもっと増えるのではないでしょうか。
この法案にご意見を
「賛成・反対・どちらでもない」のご意見とその理由、氏名、年齢、職業、住所、電話番号を書いてお寄せください(匿名希望の場合、その旨も)。次号以降掲載します。抽選で毎月3人に1000円分のクオカードを贈ります。
なお、皆さんからの「和歌山よくする法案」も募集中です。
【応募先】ニュース和歌山編集部「よくする法案」係
郵送=〒640・8570ニュース和歌山
FAX=073・431・0498
メール=nwtoko@nwn.co.jp
法案への読者の声
10月17日号掲載 「文化にふれる日」制定を
芸術文化は鑑賞する人、行う人に充実感を与え、精神的ゆとりを生み出すもの。和歌山では毎週イベントがあるので、月1回は文化にふれませんか。 (洋画家・土井久幸)
◎文化イベントに興味があっても、なかなか知り合いを誘いづらかったりするので、「文化にふれる日」という日があれば誘いやすく、行きやすくなるため、とてもいい案だと思いました。(会社員 匿名・36歳)
◎年のせいか、このごろは外出する機会が少なくなりました。不器用なため自分では何もできませんが、見たり聞いたりするのは大変好きです。ひところは何か催しがあるたびに博物館へ出かけました。本法案のように「文化にふれる日」を決めていただければ、自ずと足を運べるようになるかと思います。(無職 匿名・79歳)
9月26日号掲載 月1回、わかもんサミットを
◎地元を大切にしようという良い提案だ。良い提案だからこそ、長期的に継続する必要があり、さらに深く掘り下げたものに仕上げたい。意見交換会を月1回とあるが、できれば週1回にした方が良い。大人だけでなく、地元の学生とも協力することで、結束も密なものになる。大人としての提案、学生としての提案それぞれを認め合うことにより、新たな発想も生まれ、サミット自体もより高度なものに成長することが期待される。(契約社員 川﨑健太・32歳)
◎本法案の表題を見たとき、「わかもん」とは「若者」かと思ったが、「和歌山のもん=和歌もん」だったんですね。各市町村でそれぞれ「わかもんサミット」を開き、最終的にはその代表者が提案者の住む海南市に集い、「首脳サミット」を開いたら良いと思う。ただ、サミットを支えるべき働き盛り世代が和歌山県外へ流出しているのは否めない事実。まちを元気にしようにも、肝心の地元を担う人たちに他府県の気風が移ってしまって、一堂に会しても意見がまとまらないのではないだろうか。他府県の良さを強調して地元を見下す「悪口交換会」にならないように願いたい。(塾講師 中川祐一・57歳)
◎一昔前なら、こういった集まりに関心を持って参加する若者は限られていたが、今はSNSをうまく利用すれば、関心のある若者から少しだけ関心のある若者に呼び掛けてもらうこともできるので、人数が集まることが期待できそう。わかもんサミット海南の結果を、ぜひニュース和歌山で取り上げてほしい。(主婦 匿名・30歳)
(ニュース和歌山2015年10月24日号掲載)