和歌山への移住希望者の相談に応じる「わかやま定住サポートセンター」が1日、和歌山市本町のWajima本町ビルにオープンした。和歌山県の移住相談窓口とハローワークが入り、職と住、暮らしをサポートする。県と国が連携した定住サポートセンターは全国初で、県過疎対策課は「移住希望者の多くは職への不安がある。ハローワークと情報を共有し、スムーズな受け入れ体制を強化したい」と意気込む。
県は2006年度に移住推進事業を始め、今年度9月までで県の支援を通じ、569世帯1026人が移住した。特に今年度は9月末までで60世帯108人で、昨年度同時期に比べ約3倍に増加。県は過疎化が特に激しい紀美野町や高野町など10市町で田舎暮らし体験ツアーを実施するほか、大阪と東京で相談会を開くなど和歌山への定住推進に取り組む。
同センターは、1階に空き家情報を提供する県の定住支援住宅管理機構と、カウンセリングしながら就労を支援するジョブカフェわかやまが入る。2階のハローワークサロンほんまちでは、移住希望者のほか、若者と子育て中の女性を対象に職業情報を紹介する。
これまで、県過疎対策課は職業の相談については移住者自身でハローワークへ行くよう説明していたが、今後は同センターに常駐の移住・定住相談員が、ジョブカフェやハローワークと連携し対応する。
同課は「Iターンだけでなく、最近は都会へ出た子や孫が和歌山に戻るUターンも増えている。和歌山暮らしを考えている県外の家族や親戚にもセンターの利用を勧めてほしい」と話す。
同センター(073・422・6110)。
(ニュース和歌山2015年11月14日号掲載)