今年もサクラの季節がやってきた。…といっても花を付けているのはソメイヨシノではなく、ヒマラヤザクラという品種。岩出市根来のげんきの森で例年より早めの11月15日に淡いピンクの花が咲き始め、晴れ間の見えた22日の午前中はニホンミツバチが蜜を集めるため、忙しそうに花から花へと飛び移っていた。
名前の通り、ヒマラヤにルーツがあると言われるヒマラヤザクラ。実はサクラ自体、ヒマラヤが原産とされる。現地の標高の低い地域は冬も暖かく、初冬に咲くが、長い年月を経て移動した日本では花粉を運ぶ虫が少ない冬ではなく、春に開花するよう進化したと考えられる。
げんきの森ではオープンした2002年、管理棟西隣の広場に植樹された。この森で活動する根来山げんきの森倶楽部の岡田和久事務局長は「気づかれる方は少ないですが、見つけた方の評判は上々。『めずらしいサクラを見れた』と喜んでくださいます」。22日時点では満開の木もあったが、「今年は開花からピークまでの期間が短い印象。暖かいからでしょうか」。週末の28日、29日が花を楽しめる最後の機会になりそうだ。
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巣箱づくりと野鳥観察会…12月12日(土)午前10時、岩出市根来のげんきの森。午前中は野鳥を観察し、今年の春にひなを育てた巣箱の中をチェック。午後は新しく巣箱をつくり設置する。200円。小学生以上対象。双眼鏡など持参。希望者はげんきの森倶楽部(0736・61・7233FAX兼、forest-o@ares.eonet.ne.jp)。11日締め切りだが先着30人。
(ニュース和歌山2015年11月28日号掲載)