16022402_waeki

 受験生のみなさまへ 寒い日が続きますが、風邪などひかれていませんでしょうか──。県内で高校や大学の入学試験が行われる日に限り、JR和歌山駅西口の改札前に今年から応援メッセージが掲示されるようになった。考えたのはJR西日本入社1年目の島田真衣さん(23)と中西ほのかさん(19)。2人は「改札や窓口で受験生の皆さんを見ていますが、自分たちにも力になれることがあるはずだと提案しました。これから試験を受ける人を勇気づけたい」とエールを贈る。

 同駅ではクリスマスや七夕など、季節ごとの装飾は駅員が企画する。例年受験シーズンは、合格祈願の絵馬を飾り、受験生が多く乗る電車が到着した際のホームで受験生に応援のアナウンスをしていた。今年は、福島県の郡山駅で駅員が黒板に応援メッセージを書いていることを知り、初めて企画した。

 休憩時間や夜勤明けに2人で考えたメッセージは、受験生に寄り添った内容だ。島田さんはボードに、電車で英単語帳とにらめっこした日々や、具体的な夢を描けず、もやもやした気持ちで勉強していた学生時代を書き、「それでもその先の春を信じて毎日たくさん勉強しました」とつづった。中西さんは、社会人になってから多くの経験を得たことから、「学びが世界を広げ、新しい夢や出会いを生んでいきます」と記し、最後に、「努力は決して無駄になりません。自信を持って全力で取り組んでほしいと思います」と締めくくる。

 2人は「県外へ受験に行く人の背中を押し、和歌山へ受けに来た人に安心を届けたい。学生だけでなく、入社試験など人生の節目を迎えようとしている人の力にもなれば」と笑顔を見せている。

写真=「勇気づけになれば」と島田さん(右)と中西さん

(ニュース和歌山2016年2月24日号掲載)