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 もうすぐ3月。桜に桃、チューリップなどが咲く春が近づいてきました。春の花のひとつがタンポポ。道ばたなどで見かける白い花がかわいいですよね。…えっ? タンポポは黄色? 白は綿帽子じゃないの? いえいえ、白いタンポポもあるんですよ。今回はシロバナタンポポについて、海南市船尾にある県立自然博物館の内藤麻子学芸員(写真下)に教えてもらいました。

 「タンポポ=黄色というイメージが強いのか、『白いタンポポを見つけたんですけど、めずらしいんですか?』との質問が毎年、自然博物館に寄せられます」と内藤学芸員。シロバナタンポポは東北南部から九州にかけて見られます。

 県内にあるタンポポは、①カンサイタンポポ②トウカイタンポポ③シロバナタンポポ④セイヨウタンポポ⑤アカミタンポポの5種類。①②③の3つは昔から日本にいる種類、④と⑤は外国からやってきた種類です。

 このうち、花が白いのはシロバナタンポポだけ。花までの高さ15㌢ぐらいのカンサイタンポポと比べると少し大きく、道ばたのもので20㌢ほど、畑の近くだと30㌢ぐらいまで成長します。

 和歌山県内では北部より南部の方が多く見られます。2月中旬に和歌山城ですでに咲いていましたが、見ごろは3〜4月初め。かたまって見られることの多いカンサイタンポポやセイヨウタンポポに対し、シロバナタンポポは点々と生えています。「難しい言葉だと〝生物多様性〟と言いますが、人間も一人ひとり特徴があるように、タンポポにもいろんな種類があるということ、地域によっていろんな種類の植物があることを知ってもらいたいですね」

 シロバナタンポポの花言葉は〝私を探して そして見つけて〟。みなさんの身近なところにも白いタンポポがないか、探してみてくださいね。

教えて! タンポポの秘密

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質問1 綿帽子の色、黄色いタンポポは白だけど、白いタンポポは何色?

答え)白いタンポポの綿帽子も白です。

質問2 花がついている茎より、綿帽子がついている茎の方が長いのはなぜ?

答え)よく観察していますね。タンポポは花を咲かせた後、さらに茎を伸ばして綿帽子をつけます。綿帽子についている種を遠くに飛ばすため、少しでも風を受けられるようにしているんです。

(ニュース和歌山2016年2月24日号掲載)