花と音楽に囲まれた手作りの花まつりが5月14日(土)、和歌山市中島の慶哉寺(きょうさいじ)で初めて開かれる。釈迦の誕生を祝う仏教行事に音楽ライブを合わせた催しで、土井歓行(かんぎょう)住職は「宗派に関係なく、昔ながらの伝統行事を子どもや若者、家族みんなで楽しんでほしい。人と人のつながりや命の大切さを感じてもらえれば」と呼びかける。
釈迦が誕生した4月8日や、旧暦の4月8日がある5月上旬に全国の寺院で行われる花まつり。誕生したとき、天から甘露の雨が降ったと伝わる古事にちなみ、釈迦誕生像に甘茶をそそぎ、花を飾るのが習わしだ。
土井住職が同寺を「大人だけでなく、子どもたちが気軽に集える場にしよう」と花まつりを初めて企画。住民や宮前地区出身者ら地域づくりに熱心な7人で1月に実行委をつくり、準備を進めてきた。
当日は、手作りの行灯(あんどん)や色とりどりの花が本堂を彩る。好きな花を一輪選び、釈迦誕生像に甘茶とともに捧げる花御堂のデコレーション体験の後、6時から音楽ライブ。全国を旅して歌うYoLe YoLe(ヨレヨレ)がマンドリンやギターの優しい音色を響かせる。スーパーボールすくいや千本引き、たこ焼きの屋台も。
実行委の寺本沙智さんは「地域の人に喜んでもらうため、飾りは全て手作りしました。来てくれた人の心に残り、100年先もずっと続く花まつりにしたいです」と張り切る。
午後4時半〜7時。慶哉寺(073・471・0903)。
写真=初の花まつりに向けアイデアを出し合う
(ニュース和歌山2016年5月7日号掲載)