青に紫、ピンクと色とりどりの花で見る人を和ませるアジサイ。和歌山城の鶴の渓では、約170株がまもなく見ごろを迎える。管理する和歌山市和歌山城整備企画課は「満開のアジサイで季節を感じてもらえれば」と話している。
砂の丸広場から二の丸に行く途中、右手の少しくぼんだ場所にある鶴の渓。1600年の関ヶ原の戦いの後、城主になった浅野家がこの地で鶴を飼っていたのが名前の由来だ。元々、池があったが、大正以降に埋められたと見られる。
現在はガクアジサイ、エゾアジサイなどが植えられており、気象台がアジサイの開花を判断する標準木もある。今年は3日に開花が確認され、平年より4日早かった。歩道と小さな橋が整備されており、周遊できる。5月下旬から咲き始め、6月下旬まで楽しめる。
約10年間、城内を毎日散歩する和歌山市の米田礼子さんは、毎年アジサイの季節を楽しみにしている。「年々、木が成長し、大きな花は人の顔ぐらいの大きさになります。特に雨上がりの日はあでやかで、少しずつ花の色も変わるので、毎日見ても飽きません」と絶賛する。
観賞無料。同課(073・435・1044)。
写真=色とりどりに咲くアジサイ
観賞スポット
☆森林公園(和歌山市深山)…6月下旬まで見ごろ。地元小学生らが植えた3700本。観賞無料。市農林水産課(073・435・1049)。
☆養翠園(和歌山市西浜)…6月中旬まで見ごろ。大名庭園の中に約120本。600円、小学生以下300円。午前9時〜午後6時。同園(073・444・1430)。
☆緑花センター(岩出市東坂本)…6月下旬まで見ごろ。ピンクダイヤモンド、ブルースカイなど約50品種、1000本。入園無料。午前9時〜午後5時。火曜休み。同センター(0736・62・4029)。
(ニュース和歌山2016年6月8日号掲載)