若者に茶の文化を伝えようと、和歌山市で茶道教室を開く井上仡(たかし)さん(74)が11日、ふじと台のイオンモールで新成人対象の呈茶席を開いた。井上さんは「茶道は難しいことではなく、畳の上を歩く時や会社でお茶を入れる時など日常の所作に生かせる。若い人たちがお茶にふれるきっかけになれば」と話していた。
井上さんは会社員時代に茶道部で学び、退職後、本格的に茶道を始めた。イオンで教室を開くかたわら、小学校で教えるなど普及活動に取り組む。この日は3階のホールに野点用の傘、掛け軸、腰掛けを設け、抹茶と菓子をふるまった。
成人式後に駆けつけた同市の山田佳奈さんは「小学6年の時の茶道部で少し習ったことがあったので懐かしい。着物で味わえ、成人を迎えた良い記念になりました」とほほえんでいた。
3月14日(土)、15日(日)にはイオン開業1周年の呈茶席を開く。
写真=新成人に茶をふるまう井上さん(左)
(ニュース和歌山2015年1月17日号掲載)