紀の川流域に飛来する国の特別天然記念物コウノトリ、通称「和歌山コウちゃん」の初の写真展が8月2日(火)まで、和歌山市役所1階で開催されている。
2012年5月に京都府京丹後市にある人工巣で誕生したオスのコウノトリ。同年9月に和歌山市へ飛来し、その後、紀南や北陸など様々な地域へ移動しつつ、再三、紀の川流域に姿を現している。紀の川本流や支流、用水路でエサを捕獲し、いつしか地域住民から「和歌山コウちゃん」の名で呼ばれる人気者に。今年3月には巣作りをしていたが、現在は兵庫県豊岡市にいるのが確認されている。
今回、市が「和歌山市にコウノトリが来ているのを知ってもらいたい」と観察を続ける市民の有志8人に協力を求め、写真展を企画した。和歌山コウちゃんが巣にたたずむ姿や、遠く和歌山城をバックに川の上を旋回する姿(写真)など豊かな水環境で暮らす様々な和歌山コウちゃんの表情を見ることができる。また、龍神村の造形作家、溝端秀章さんが4ヵ月かけて制作した、新聞紙アートの和歌山コウちゃんもお目見えする。
写真を提供した市民は「秋風にのって飛び立つので、秋には再び戻って来てくれると思う」と期待。「紀の川流域の美しさにも注目してもらえれば。いずれ2世が生まれ、川の上空をコウノトリがたくさん飛ぶ日を楽しみにしています」
土日休み。午前8時半~午後5時15分。和歌山市文化振興課(073・435・1194)。
(ニュース和歌山2016年7月27日号掲載)