和歌山市塩屋で学習塾を経営するアレックが開発した学習法、セレンブレインが市内5小学校の土曜教室で活用されている。長洲央訓(ひでのり)社長は「少し難しいぐらいが脳の刺激に良い。パズル式の問題を楽しみながら解くことで、学習意欲、集中力を高められます」と話している。
セレンブレインは、足し算、引き算と分かりやすい計算でマスを埋めるパズル問題。県立医科大学との共同研究で脳の活性化が確認され、65歳以上の認知症者に症状の軽減が見られた。湊小学校では2年間、研究授業で全児童を対象に週2回実施したところ、子どもから「もっと難しい問題に挑戦したい」と積極的な声が多く寄せられ、教師からも「考える力や計算力がついた」「集中力が増した」と好評だった。
湊小での成果を受け、今年度から市教委と連携し、希望する学校の土曜教室に導入した。子どもたちは自分の力に合った難度の問題を選んで取り組んでいる。長洲社長は「ひらめきが大切で、学年を越えて競い合っています。知識を得るのではなく、『もっと学びたい』という気持ちを育てる学習法を広げたい」と望んでいる。
(ニュース和歌山2016年7月30日号掲載)