ユースエール認定企業に福外科病院
35歳未満の採用・育成に積極的で、職場の環境整備に努める企業を国が選ぶ「ユースエール認定企業」に、和歌山市和歌浦東の福外科病院が認定を受けた。県内では初めて、医療分野では近畿初。福昭人院長(53)は「就職のために和歌山へ戻ってくる若者が少ない中、若い人を育てることは大切。そうした職場環境づくりを通じて地域に貢献したい」と考えている。
若者の雇用促進を図るため、昨年10月に国が始めた制度。認定には過去3年間で新入社員の離職率が2割以下、女性の育児休暇取得率が75%以上などの条件があり、選ばれると、ハローワークでの重点的PRや、若者の採用・育成に関連する助成金が受けやすくなる。
同院は「ワークライフバランス」に重点を置き、職員から職場環境改善に向けた意見を募集する。時間外労働時間を月平均3時間程度に抑え、育児休暇取得率は100%。また、教育訓練計画を策定し、院外への研修派遣など人材育成にも積極的に取り組む。
看護師の福本弘美さん(28)は「チームワークが良く、先輩が子どもの発熱や育児のために休暇をとっても互いにフォローできる体制ができています。女性にとって安心できる職場です」、介護士の伊藤海(かい)さん(21)は「定時になれば上司も積極的に帰るよう言ってくれる。家族と過ごす時間を確保できています」と笑顔を見せている。
なお、和歌山市大垣内の半導体関連機器メーカー、阪和電子工業も9月2日、認定された。
写真=「女性が安心できる職場を」と話す福本さん(右)
(ニュース和歌山2016年9月3日号掲載)