わかやまNPOセンター 熊本へ梅干し送る寄付募る
熊本地震の被災地へ梅干しを送ろうと、わかやまNPOセンターは購入費の寄付を募っている。企画する同センターの土橋一晃さん(写真)は「避難生活が長引く中で体調を崩し、引きこもりがちになっている避難者もいる。そんな人たちに和歌山の梅干しで元気になってほしい」と願う。
熊本では地震の影響で現在も約500人が避難所での生活を余儀なくされている。土橋さんは5月、震度7を記録した西原村を訪れ、村人を中心に活動するグループ「西原村リボーンプロジェクト」と出合った。「農村地帯なので、畑の世話をするために避難所へ行かず、自宅倉庫などで暮らす人が多かった。それぞれのSOSを把握する難しさがありました」と振り返る。
同プロジェクトは村内の自宅避難者の訪問や、仮設住宅で暮らす人たちのつながりづくりに取り組む。土橋さんは「支援者が訪問する際のきっかけ作りとして和歌山らしい支援物資を」と、梅干しを送る企画を発案した。
配布しやすい個包装の南高梅を送る計画。寄付は1口3000円と5000円があり、5000円で梅干し約30粒を送れる。土橋さんは「梅干しが被災者と支援者の架け橋になると思います。被災者に寄り添った民間の支援で支え合いの輪を広げ、それが街の復興の一助になるはず」と期待している。
目標寄付額は30万円で、10月31日まで募集。寄付は税制優遇の対象で、確定申告の際は寄付額から2000円を引いた額の約半額を所得税から控除できる。同センター(073・424・2223)。
海南市のクロシオ 石巻へマッサージ器180台
東日本大震災の被災地、宮城県石巻市の復興公営住宅へ9月14日、海南市椋木の家具卸売業、クロシオが家庭用電気マッサージ器180台を送った。深谷亜由美社長は「家族でコミュニケーションをとって和んでもらったり、敬老の日におじいさん、おばあさんと楽しんだり。生活の癒やしになればうれしい」と気持ちを込める。
輸入家具やマッサージ器を取り扱う1908年創業のクロシオ。海南市野上中にある尾崎産業の尾﨑昌司さんが、石巻市に洋服やおもちゃを届ける活動を2年前から行っているとニュース和歌山などで知り、協力を申し出た。
足や腰に使える横幅37㌢の小型タイプのマッサージ機。石巻市の人が本当に必要かを確かめるため、6日に1台送ったところ、「震災後に仕事が変わり、慣れない業務で痛む身体によく効いた」と好評だった。
17日に現地に届き、復興住宅や周辺の仮設住宅に住む世帯に1台ずつ贈られた。深谷さんは「震災から5年経ち、復興は進んでいると思っていましたが、尾﨑さんの話を聞き、現地にまだ困っている人がたくさんいると知りました。マッサージで心に余裕を感じるひとときを過ごしてもらいたい」と願っている。
また、尾﨑さんは10月に石巻市へ支援物資を送る計画で、洗濯済みの汚れの少ない冬服、未使用のシーツやタオルのほか、本、おもちゃなどを募集中。9月30日締め切り。詳細は尾﨑さん(ozaki006009@gmail.com)。
(2016年9月24日号掲載)