地域活性化モデル 米国で発表
地域活性化に取り組む若手リーダーを対象とした国際交流基金主催のアメリカ派遣事業に、紀の川市桃山町調月の寝具リース販売会社、丸和の丸山裕加さん(29)が参加している。県からは初めての派遣で、1月18日から1月25日(日)まで渡米しており、和歌山活性化のビジネスモデルを発表。丸山さんは「和歌山は山、海、川と自然豊かで良い所。企業と行政、市民が一緒になれば活気ある地方都市にできる。和歌山の魅力と可能性をアメリカに伝えます」とほほ笑む。
丸山さんは青山学院大学理工学部を卒業後、ロンドン大学で経営学の修士号を取得。3年前に家業である同社に入り、社内システムの効率化や社内組織の見直しに取り組み、売り上げを伸ばしてきた。また、グループ事業のフレンチレストラン、オテル・ド・ヨシノ(和歌山市手平)の経営にも携わり、グループ全体での女性や障害者、定年退職者の積極的な雇用を進めている。
同派遣事業は、地域活性化に取り組む人材育成を目的に昨年から実施。丸山さんのほか、大分県で町おこしに取り組む温泉旅館の若旦那や、東日本大震災の被災地で水産加工業を再興した経営者など全国から6人が参加する。ロサンゼルスとデンバーで観光振興、地場産業による活性化の事例を学び、デンバーのまちづくりセンターで、自身のビジネスモデルを発表する。
丸山さんの発表テーマは「高齢化・過疎化打開への挑戦」。和歌山の浮上には避けて通れない課題で、女性、障害者の積極的雇用や、定年制度を設けず高齢者を雇うなど自らの考えや方針を話す。「中小企業として地域に貢献するには、一人でも多くの雇用を生み出し、若者を定着させること。現地で活性化に挑む若い人たちと交流し、刺激を受け、今後に生かしたい」と話している。
写真=若者の定着が大切と語る丸山さん
(ニュース和歌山2015年1月24日号掲載)