おじいちゃん 紀伊風土記の丘でしている特別展を見に行こうか。
きくこ 何か珍しい物があるの?
おじいちゃん 貴重な埴輪がたくさん並んでいるんだよ。
きくこ 埴輪って?
おじいちゃん 1300〜1700年前の時代、古墳と呼ばれる偉い人のお墓に並べられていた土の焼き物だよ。
きくこ あっ、見たことあるかも! 丸い目と口を開けた人形みたいな焼き物だよね。
おじいちゃん そうそう。色んな形があるんだけどね。紀伊風土記の丘にある古墳、大日山35号墳から出てきた埴輪は、全国でも特に珍しいんだ。前と後ろに顔がある埴輪や、翼を広げ飛んでいるような鳥の埴輪は、ここでしか見つかっていないよ。他にも、大きな家の形の埴輪は、大阪にあるとても大きな古墳の埴輪と似ていて、そこと和歌山に関係があったことが分かるみたい。
きくこ そんなにすごい物が和歌山にあったんだね。
おじいちゃん 紀伊風土記の丘と周辺には800以上の古墳があって、全国でも有名な古墳が集まった地域なんだ。まだまだ謎が多いけれど、古墳の跡や埴輪から昔の和歌山の様子が想像できるんだ。
きくこ へぇ〜。特別展に行ってみたくなってきた。大昔にタイムスリップしたいな。
(ニュース和歌山2016年10月12日号掲載)