20161010502_kinntore2 和歌山大学教育学部の本山貢教授が考案し、全国で3万人が実践する運動法、ワダイビクス。有酸素運動と筋力トレーニングを効率よく行えるのが特徴で、方法と効果をまとめた『ゆっくり動けば体が若返る! ワダイビクスCDブック』をマキノ出版から発行した。本山教授は「筋力は何歳になっても強化でき、生活習慣病も運動で改善できる。実践し、『元気で長生き』を実現してほしい」と願っている。

 高齢者の健康と運動を研究する本山教授は、日本人の平均寿命が男性80・21歳、女性86・61歳に対し、健康でいられる平均年齢が男性71・19歳、女性74・21歳であることに注目。持久力にすぐれた赤筋と、瞬間的に大きな力を発揮する白筋をバランス良く鍛え、さらに認知症予防にも役立つ運動法としてワダイビクスを開発し、2004年から県と連携して地域で広める。

 同書はまず、運動が与える血糖値や血圧への影響、筋肉量の変化などを実践者のデータで紹介した。次に、付属CDに収録した曲に合わせて小さな台を昇降するステップ運動やひざ上げ運動を写真で説明。後半は、約10年間運動を続けた人がしない人に比べ介護認定率が3分の1程度だったことなど12年間の成果をまとめ、運動で肥満や不眠が改善した人たちの声を盛り込んだ。  

 本山教授は「ポイントは徹底してゆっくり動くこと。高齢者も無理なく安全にでき、筋力アップに有効です。地域の人たちで取り組み、支え合いの輪を広げてもらえれば」と望む。  A5判、146㌻。1620円。和歌山県内主要書店で販売。和歌山大学内介護予防地域支援プロジェクト(073・457・7569)。

写真=年齢問わずに取り組めるワダイビクス

(ニュース和歌山2016年10月15日号掲載)