片男波自治会 津波の日に所在確認
国連が定めた「世界津波の日」の11月5日(土)、和歌山市の片男波地区で災害時に救助希望者の自宅を訪問する訓練が開かれる。玉置成夫防災部長が「救助する側が、助けてもらう側の顔や家を把握していなければ、スムーズにいかない」と初めての開催を決めた。
同地区は海のすぐ側の埋め立て地で、津波発生時には速やかな避難が求められる。これまでも、高齢者をリヤカーに乗せて運んだり、防災運動会を開いたりと、訓練に力を入れてきた。
自治会は2007年から毎年、「災害助け合い登録」として助けてほしい人、助けに行ける人を募集。救助希望者の住所、氏名、電話番号のほか、一人暮らし、歩行困難、寝たきりといった状況を登録している。
地区には約900人が生活し、40人が救助希望者で、80人が救助する人。当日は救助に当たる人が1~6区に分かれて希望者宅を1軒ずつ巡り、場所と本人を確認する。
玉置さんは「救助する人、される人は毎年変わります。来年以降も訪問を続けることが、いざという時に生きる」と力を込めた。
(2016年11月5日号掲載)