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 1981年の開館以来、おなじみのじゃんけんロボット(写真右)が入口で迎えてくれる和歌山市立こども科学館。展示は少しずつリニューアルしており、幼児向けのスペースや最新式のプラネタリウム、科学教室など楽しみながら学べる施設です。

宇宙空間で遊ぼう

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 1階はすべり台やトンネルを備えた宇宙ステーション風の「たんけん!宇宙ひろば」。幼児たちが元気に駆け回る。天井には和歌山出身のCGイラストレーター、池下章裕さんが描いた宇宙画が広がり、宇宙から見た地球が映る床など、気分は宇宙飛行士だ。開館30周年の2011年に新たに設けた。

 「来館者に小さな子が多いのに、小学生以上対象の展示物しかありませんでした。身体を使って遊びながら不思議を感じ、科学への入口にしてほしい」と同館の土井浩さん。伝声管や空気圧ロケット、惑星が映る望遠鏡と、子どもの興味をひくものがたくさん。

 一方、大人におすすめなのが、4階プラネタリウムで月2回開かれる「星空散歩」。40分かけて職員が手で動かしながら解説し、季節の星座や旬の天体ニュースを取り上げる。2月は1日と15日の日曜午前10時から。ゆったりとした時間が過ごせそう。

写真=宇宙ステーションを模したひろば

人気集める教室

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 実験工作や天体観測会、自然観察会など、館内外で行われる教室に参加してみよう。

 5歳〜小3対象の「9歳までに身につけたい科学」と、小3〜中3対象の「15歳までに身につけたい科学」が好評で、9歳〜は理科の授業が始まる小学3年生になる前に、身近な自然現象にふれる。「『野菜を水に浮かべたら、ジャガイモは沈んでナスが浮くのはなぜ?』といった実験や、簡単な工作で楽しみながら体感してもらいます」。2月は9歳〜が21日と28日、15歳〜が14日いずれも土曜午前9時40分からで、申し込みは7日午前9時から電話で受け付ける。毎週日曜午後3時には、申し込み不要のミニサイエンス教室も。

 施設リニューアルや教室の増加を受け、入館者は近年、開館時に迫る勢いで再び伸び、12年度は約47000人を突破している。いつの時代も子どもたちの笑顔であふれ、大人も童心に返るスポットだ。

写真=実験や工作を通じて興味を深めよう

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同館の土井浩さん「科学、天体、自然と幅広い内容で、親子2代にわたって親しんでもらえています。館内の展示物の半分は開館当時からのもの。職員手作りの展示物にはシールがはってありますよ。展示物で楽しく遊ぶだけでなく、『なぜ音が出るんだろう?』と小さいころから不思議を感じてほしいですね。科学教室はリピーターも多いです」

20150128kagakumap〈所在地〉和歌山市寄合町19
〈時間〉午前9時半〜午後4時半
〈休み〉月曜(ただし祝日は開館)
〈入館料〉小中学生150円、大人300円
〈アクセス〉南海和歌山市駅から南へ徒歩5分。無料駐車場4台分あり
〈電話〉073・432・0002

(ニュース和歌山2015年1月28日号掲載)