doctor 医師が救急車に同乗して現場へ駆け付けるドクターカー。和歌山市は16日(月)、24時間365日の運用をスタートさせる。24時間体制は県内初で、同市小松原の日赤和歌山医療センターに拠点となる「和歌山市救急ワークステーション」を設置。市消防局警防課の和佐茂雄消防司令長は「1分1秒でも早く医師が現場へ行き、救命率向上を目指したい」と意気込む。

 出動は119番通報を受けた市消防局が判断し、緊急性の高い事例に対応する。同市は日赤と協力し、2014年6月から月〜金曜の午前9時〜午後5時半のみ運用していた。昨年末までで166回出動し、医師の早急な処置で重症化を免れ、後遺症を軽減するなど効果が出ている。

 これまでは近くの消防署の救急隊が救急車で日赤の医師を迎えに行き、現場へ駆け付けたが、今後はワークステーションに救急隊員3人と救急車1台が常駐し、日赤から出動する。現場到着は2〜5分早くなる。

 また、ワークステーションは救急隊が医師による救命救急処置の一連の流れを学ぶ研修の場を兼ねている。同課の安留秀起救急救助班長は「隊員のレベルアップを図れる。安全、安心の和歌山市につなげたい」と話している。

(ニュース和歌山2017年1月14日号掲載)