2月7日は「北方領土の日」。西脇中学校(和歌山市西庄)の3年生6人は昨年の夏休み、北海道根室市で行われた北方領土に関する研修に参加した。その内容について、2月4日(土)午後1時から和歌山市手平のビッグウエーブで開かれる「北方領土返還要求和歌山県民大会」で報告する。前生徒会長の杉本凌輝さんは「和歌山は北方領土からかなり遠いですが、同じ日本の領土。忘れないでほしい」と思いを込める。
8月6〜8日に実施された研修では、根室市長を訪問したほか、現地の中学生と交流しながら、北方領土の歴史を学んだ。前整美委員長の川原小夜(さや)さんが印象深かったと話すのは、根室の中学生が読んだ作文。「北方領土に住んでいたおばあちゃんが、戦後に追い出されたそう。それまで実際に住んでいた人たちは70代以上が多く、高齢化してきているので、早く返してほしい」と願う。
最終日には納沙布(ノサップ)岬から北方領土を眺めた。当日は霧がかかっていたが、前体育副委員長の土谷龍雅さんは「霧がなければ、歯舞群島の一つで3・7㌔先にある貝殻島がはっきり見えると聞きました。北方領土は結構間近にあるんだと感じました」。
県民大会では研修での経験を伝える。元NHK記者で外交ジャーナリストの手嶋龍一さんによる講演「東アジアのなかの日本を考える」もある。無料。申し込み不要。北方領土返還要求運動和歌山県民会議(073・441・2034、県広報課内)。
写真=県民大会に向け準備を進める西脇中生たち
(ニュース和歌山2017年1月14日号掲載)