「地域社会のお役にたつ」。1964年末、和歌山新聞の経営に携わっていた小川伊三郎が、郷土紙の理想を掲げ、使命感に燃えて「週刊和歌山ニュース」を創刊しました。ニュース和歌山の前身です。日本は戦災復興から高度成長へと舵をきり、日に日に暮らしが良くなることを実感できる時代でした。以来52年余り、和歌山の方々に支えられ、本日、5000号を発行できましたこと、感謝の念にたえません。
創刊号では、トップページの「主張」欄で創業精神を掲げ、仕事を通じて地域社会に奉仕する決意を述べています。私たちは記事、広告を掲載するに当たり、創業精神に基づき、取り組みを続けてきました。その思いは、今も変わりありません。
主張ではまた、「弱肉強食の世相が本来の人間性をむしばんでいる。強い者が勝ち、力のあるものが生き残る。適者存続でなしに力で生きる」と社会の風潮に切り込んでいます。50年以上も前ですが、現代も同じような傾向が見られ、近年はそんな風潮が世界的に強くなっていると感じます。こんな時代だからこそ、「公正な世論をつくる原動力となりたい」との思いを堅持し、小さな地方紙ではありますが、世論形成に必要な情報を伝え続ける覚悟です。
21世紀に入ってから、新聞はもちろんテレビ、ラジオを含めたメディアを取り巻く環境は大きく変わりました。手のひらに乗る小さな機械が、電話だけでなく、新聞、テレビ、ラジオ、カメラ、さらには銀行と様々な機能を備えています。20世紀には夢物語だった世界が現実になっているのです。
弊社も日刊紙に折り込み配布する従来通りのスタイルはもちろん、ホームページ、SNSの活用、また、今後現れるであろう新しい情報発信方法を取り入れながら、時代にあった方法で「地域社会のお役にたつ情報発信」を念頭に、事業を継続、さらに発展させていく考えです。
今後もなお一層のご支援を心からお願いいたします。
ニュース和歌山代表取締役 小川一夫
(ニュース和歌山2017年1月21日更新)