過疎化が進む海南市下津町の港町、大崎2017012802_oosaki2の地域おこしに励む「げんき大崎」が20日、広島県尾道市の創業支援相談員、堀米秀明さんを招いてトークイベントと交流会を開いた。地区内外から40人が集まり、熱い議論を交わした。山中誠也会長は「県の移住推進市町村になったばかり。外から新しい風を取り入れ、より一層元気な地域にしたい」と意気込んでいる。

 過疎化に歯止めをかけようと、2008年に住民らで発足した会。資源ゴミの回収で得た資金でワカメの収穫体験や小エビの料理教室を開き、15年には特産物販売所「げんき大崎館 かざまち」を開館させ、地元の豊かな食材をアピールする。

 トークイベントは大崎に関心のある人を結び、活性化への仲間を募るのが目的。10年前から尾道のまちづくりに取り組む堀米さんが、空き家再生や移住者への創業支援で、人が集まる地域に変えた手法を説明した。この後、飲食店経営者や農家、行政職員らが大崎の魅力を語り合い、「景観が素晴らしく、カフェを出店してみたい」「地中海のような街並みにひとめぼれした。外部へ発信すれば今後注目されるはず」といった意見が出た。

 堀米さんは「まちを変えるには人が重要。立場の違う人が集まれば、あらゆる角度でまちを見られ、可能性が広がる。大崎には既に人のエネルギーがある」とエールを贈った。  参加した海南市の日口奈央さんは「大崎は尾道のように海沿いにあり、街並みが似ている。見せ方や戦略次第で生まれ変わる可能性を感じました」と笑顔を見せていた。

写真=堀米さん(中央)を囲み、地域の魅力を語った

(2017年1月28日更新)