2017021102_sedaikan ワークショップ「まちづくりにおける多世代交流・継承を考える」が2月4日、和歌山市西高松の松下会館で開かれ、和歌山大学生や社会人ら40人が意見を交わした(写真)。世代間交流が失われることで、どんな社会的課題が生まれ、その対策をどうするかを考えるのが目的。社会人らでつくるヒューマンカレッジアフターの会(代表=足立基浩和歌山大学経済学部長)ほかが主催した。

 参加者は5グループに分かれ、多世代交流の現状と課題、解決策を出し合った。加太で生まれ育った稲野雅則さんが、小学校の運動会に地域のお年寄りを招待していることを話し、「子どもたちの顔を覚えることで、次の声かけにつながる」ときっかけづくりの大切さを強調した。  一方、和大4年の石橋昂士(こうじ)さんは「自分の世代は近所付き合いの経験がなく、交流の必要性が分からない」と明かし、他にも、「だんじりのような祭りでもなければ、同世代交流すらない。多世代交流と言われても」と困惑する声があった。

 地域により異なる状況を踏まえ、解決策として、「中学、高校の授業に地域にかかわるボランティア活動を取り入れる」「まちづくりに携わる団体側から若者へ働きかける」と意見が出た。

 和大4年の伊達大晃さんは「今は1人が良くても、将来も交流がなくて良いかは疑問。住んでいる地域という枠組みだけでなく、趣味や気に入った場所など別の枠組みも含めて考えるべき」と語っていた。

(ニュース和歌山より。2017年2月11日更新)