災害時、避難所生活が長くなると増えるエコノミークラス症候群を避けるため、西日本段ボール工業組合は2月、段ボールベッドや間仕切りの供給に関する協定を県と結んだ。副理事長を務める海南市のオカジ紙業、大岡久起社長は「ベッドに寝ることで、災害関連死を減らせる」と思いを込める。

 ベッドは、段ボール箱24個をテープで固定するだけながら、8㌧の重さに耐えられる。断熱性に優れ、振動や音を吸収し、高さがあるため起き上がりやすく、寝たきり予防に効果がある。

 昨年の熊本地震では、九州各地の工場から5300台のベッドを供給した。大岡社長は「災害時は稼働できる関西各地の工場が協力して対応し、組み立てを指導する人を派遣します」と約束した。

 

(ニュース和歌山より。2017年3月11日更新)