15〜21歳対象の全日本ジュニアアームレスリング選手権大会が7月23日、東京で開かれ、75㌔級レフトハンドの部で和歌山市の鉄腕紀州に所属する中島健輔選手(21、写真)が優勝した。「爆発的なパワーと瞬発力で一気に攻めるのが僕のスタイル。次は全日本選手権一般の部、ゆくゆくは世界選手権に出たい」と力強い。

 中島選手は箕島高校時代、相撲部に所属。19歳で鉄腕紀州に入った。自分より細い人に勝てないことに驚き、「どうすれば勝てるのか」と夢中になった。ダンベルやチューブで手首を鍛え、上半身と手首の使い方のコツをつかむと、半年で持ち前のパワーを生かせるように。初めて出場した昨年11月の「V腕杯」は100㌔以上の選手もいる中、互角以上の戦いを見せ、自信をつけた。

 日本アームレスリング連盟主催の今大会。75㌔級レフトハンドの部には12人が出場した。順調に勝ち進み、迎えた決勝では2回戦で下し、敗者復活を勝ち上がってきた、世界選手権出場経験を持つ中尾凌選手と再び対戦した。

 2戦行い、1戦目は上腕の力で巻き込む得意の組み手に持ち込めなかったが、2戦目は冷静にパワーで押し切った。決勝は1勝1敗だったものの、大会全体での勝ち数で頂点に。「勝った瞬間は、ずっと張り詰めていたものが解けて、ほっとしました」

 鉄腕紀州の仁尾和紀代表は「いつも楽しそうに取り組んでおり、アームレスリングへの気持ちが人一倍強い選手です。二人三脚で年末の全日本選手権に挑みます」と話している。

(ニュース和歌山/2017年8月5日更新)