部下の仕事と生活の両立を考え応援する上司、〝イクボス〟を増やそうと、和歌山市は8月17日、課長以上の管理職を対象に講座を開き、尾花正啓市長はじめ約180人が参加した。県内の首長によるイクボス宣言は初。
イクボスはNPO、ファザーリング・ジャパンが2014年から進めるプロジェクトで、現在、大手銀行やメーカーなど全国160社がイクボス企業同盟に加入する。
今回は同NPOの川島高之さんを講師に、まずは全員でイクボス度チェック。「部下とプライベートな雑談をよくする」「上司に対し、言うべきことは言う」など10項目を確認した。
この後、イクボス10ヵ条として、部下の職務上の希望や私生活を理解する、上の判断を仰ぐのでなく迅速に決定して時間を捻出する、無駄な会議やメール、書類を率先して減らすなどの説明を受けた。
また、川島さんは会社員時代の経験にふれ、「部下が不登校の子どもの送迎を毎朝していたことを知らず、遅刻を強く責め立てた」と明かし、「こんなことでは管理職は務まらないと思い、意識を変えるきっかけになった」と振り返った。
受講した尾花市長は「職員それぞれがどういう仕事が合っているか、希望しているかを把握し、やりがいを生み出すシステムを考えたい」と話していた。
写真=180人が上司の心得について学んだ
(ニュース和歌山/2017年8月26日更新)