山の妖怪
怖さ:1
出没地域:伊都郡
伊都郡の深山に住む妖怪。姿は鼬に似て、猫のように尾が長い。ときに畑におりて、茄子を取りに来る。また、山に棲む動物の山獺は「さんだつ」とも読めることから、民俗学者の柳田國男は、サンタツは山獺のことだという。さて、この山獺の肉は滋養強壮に効くらしい。猟師が山獺を獲るときは美女を連れて行き、女を大木の下に立たせておく。山獺は女の気配を感じて素早く走って来るが、間一髪で女が逃げると、山獺は大木に抱きつく。すると、その木はたちまち枯れてしまう。猟師はその隙に、山獺を仕留めるのだそうだ。
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妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。
(ニュース和歌山/2017年8月26日更新)