10月2日(月)〜8日(日)にアルゼンチンで開かれるアーチェリー世界ユース選手権大会に、紀の川市出身で近畿大学洋弓部の倉矢知明選手(20)が出場する。「大きな大会ですが、アーチェリーは平常心を保つことが大事。気負わず自然な気持ちで、メダルを目標に挑みます」と話す。

世界のメダルに狙い定め

 小中学校時代、野球に打ち込んだ倉矢選手は、貴志川高校でアーチェリーを始めた。持ち前の集中力で頭角を現し、2年の時、東京国体団体戦で優勝、全国高校選抜大会個人戦で5位に入った。3年でジュニアナショナルチームに選ばれ、韓国、台湾に遠征し、海外選手の勝ちにこだわる執念にふれた。

 卒業後はアーチェリーの強豪、近大へ。ロンドン五輪銀メダリストで、紀の国わかやま国体に和歌山県から出場した古川高晴選手(33)らと毎日400本をうち、体幹トレーニングにも励む。

 今年4月、世界ユース最終選考会で4320点満点中、3864点で3位になり、上位3人に与えられる代表切符を手にした。「初日は8人中4位。とにかく上位の選手を追い抜いていくことだけを意識しました。下位の選手とはわずかの差で、出場を勝ち取れた時は、胸がいっぱいでした」と振り返る。

 世界ユース選手権は20歳以下対象で、倉矢選手は個人戦に加え、団体戦にチーム最年長として出場する。初めて世界ユースに挑む後輩に、古川選手は「細かいところに目が届く選手で、練習熱心。安定した点を出して、チームメートがのびのびプレーできるような空気をつくってほしい」とエールを贈っている。

写真=アルゼンチンでのユース選手権大会に向け意気込む倉矢選手

(ニュース和歌山/2017年9月2日更新)