和歌山県内の小中学生144人が参加した8月27日の「県ジュニアレスリング大会」。同じ会場のビッグウエーブ(和歌山市手平)では、学生時代にレスリング経験のない父親を対象にした「県マスターズ大会」が初めて開かれ、6人が〝子ども顔負け〟の熱い戦いを繰り広げた。

 レスリング教室に通う子どもに付き添い、一緒に練習する父親たち。そんな〝お父さんレスラー〟に試合を通し、競技の楽しさを肌で感じてもらおうと、県レスリング協会が大会を企画した。

 マット上では、タックルからの抑え込み、大技の首投げなど、白熱した試合が展開された。軽量級で優勝した廣田剛さんは「試合の中身うんぬんより、多くの人が見ている中、1対1で戦う緊張感はなかなか味わえない経験でした」。同級3位の嶋川俊一郎さんは「大会に向けた練習は2ヵ月前から。練習と試合は使う体力が全く違う。レスリングをしている子どもはスゴイと思いました」と話す。

 戦いを見守った同協会常任理事の中村文二さんは「レスリングは格闘技。一人でマットに上がるだけで怖いんです。勝ち負け以前に、それを乗り越えたお父さんたちは素晴らしい。見ていた子どもたちやお母さん、今回参加しなかったお父さんたちに、競技の魅力を知ってもらえる機会にもなったと思います」と喜んでいた。

写真=背中をマットにつけ、フォール勝ちを狙う

(ニュース和歌山/2017年9月9日更新)