古本でできる犯罪被害者支援
10月3日は「犯罪被害者支援の日」。古本でできる犯罪被害者支援〝ホンデリング〟を広めようと、事故や犯罪の被害者を支える紀の国被害者支援センター(和歌山市小松原通)は市民への協力を呼びかけている。和歌山県内では1日平均20件以上の犯罪が発生し、センターへの相談は年間400〜500件に上る。浅利武事務局長は「相談できずに困っている人もたくさんいます。読書の秋、ホンデリングに参加しませんか」と訴える。
今年発足20周年を迎えた同センターは、弁護士、精神科医、臨床心理士らと連携。犯罪にあい心や体が傷ついた被害者の相談に支援員が応じ、病院や警察署、裁判所へ付き添う活動を行う。
ホンデリングは活動資金確保のため、買い取り業者のバリューブックスが協力する取り組みで、2011年に全国被害者支援ネットワークが始め、各地に広まった。不要な本とDVDの金額が支援センターへ寄付される。寄付金は犯罪にあったために引っ越しを余義なくされた人の転居費用、法律相談などに当てる。
和歌山では初年の13年に839冊分、1万2745円が寄付され、取り組みが広まった14年は4815冊分の8万2382円と、6倍以上の金額が集まったが、15年、16年は4万円前後に伸び悩んでいる。浅利事務局長は「古本350冊で臨床心理士による相談1回分になります。マンガのセットや専門書などは特に高く買い取られるよう。眠っている本を活用してほしい」と話している。
5冊以上で送料無料。ホンデリング(0120・826・295)。詳細は同センター(073・427・2100)。