出没地域:白浜町

怖さ:3

山の妖怪

 かつて西富田村(現・白浜町)で大池から法螺貝が現れた。大水が発生した年、濁流の中に大きな法螺貝が流れて行くのを見た者がおり、池には法螺が抜け出たと思われる洞窟ができていた。法螺貝は山、里、海でそれぞれ3000年棲んだ末、龍と化すといわれており、これを出世法螺と呼ぶ。ちなみに崖などの洞窟を「ほら穴」と呼ぶのはそのためで、「出世法螺」を指して、そんな途方のない話は嘘だとされたことから、嘘をつくことを「ほらを吹く」と言うようになったそうだ。

(ニュース和歌山/2017年12月9日更新)