新しくなる南海和歌山市駅ビル。目玉として2019年に同駅へ移設される新市民図書館の指定管理者候補に、「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブが選ばれた▼子育て、暮らし、哲学・文学と分類に趣向を凝らし、カフェも開設。年間100万人の利用者を目指すという。「新市駅の像が見えてきた」「公設図書館として本選び、管理は大丈夫?」との声が聞こえてくる▼本紙50周年を記念した書籍『ニュース和歌山が伝えた半世紀』では「1972年、市駅ビル着工」のニュースを掘り下げている。そこで「戦前の市駅前では青空市場があり、泉南から買い出しに来る人がいた」との声を80代女性から得ている。泉南から人を引っ張る力が当時はあった▼第二阪和で泉南がより近くなった。逆に新市駅は南海で大阪から和歌山に来てもらう勢いが欠かせない。そこは次代の和歌山市を占う点。新図書館は県外から来た人も楽しめるよう図るそうだが、文化発信地を目指してほしい。 (髙垣)

(ニュース和歌山/2017年12月16日更新)