怖さ:5
川の妖怪
出没地域:和歌山沿岸
西日本近海によく出没した「磯撫で」という妖怪がいる。北風が強く吹くと現れ、近くを通りかかる船を襲うので、船乗りに恐れられた。海面を撫でるかのごとく、姿を見せずに近づき、尾びれにある無数の針で人を引っ掛け、海中に引きずり込んで食べる。和歌山にもこれと似た「鱸の魔魚」と呼ばれる妖怪がいる。河口にある大きな岩の下に潜み、そこを通る船を沈めては、岩穴に引きずり込んで食べるらしい。水中を泳ぐのに都合よく、鱸の姿をしているのだという。
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妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。
(ニュース和歌山/2018年2月3日更新)