紀美野町に本格的なクラシック音楽専用ホールがあるのをご存知?
文化センター(同町神野市場)のホールを多くの人に知ってもらおうと、町や周辺の宿泊施設などでつくる「みさとホールを活用したまちづくりプロジェクト会議」は3月11日(日)、ホール体感コンサートを開く。町教育課の岡山宗弘さんは「町外での知名度はほとんどない。『使ってみたい』という人を増やす機会に」と意気込んでいる。
市町村合併前の1998年に開館した504席の中規模ホールで、長方形のシューボックス型は県内唯一。名門スタインウェイのピアノを備えるが、クラシック演奏会に使われることはほぼなく、町主催の文化祭のほか、カラオケ大会、敬老会など公民館的な利用ばかりだった。
「これではもったいない」と2016年、町と県海草振興局、宿泊施設、バス会社がプロジェクト会議を発足。ホールの活用と音楽合宿の誘致を目指し、岡山さんがコーディネーターに就任した。
音楽合宿は、夏場のスキー場など音響設備のない宿泊施設で行うことが多いが、ホールを使うことで、本番さながらに練習できるのが売りだ。かじか荘など周辺の施設と連携し、移動を含んだきめ細やかなプランの相談に岡山さんが応じる。また、町内での合宿者はホール使用料を半額にする。
昨年末には合宿PRのため、専用HPを開設した。さらに今回、体感会を企画。和歌山市の男声合唱団ほえーると合唱団アンサンブル・ミカニエ、大阪芸術大学ブラスオーケストラの3組が出演する。
岡山さんは「少しずつ大学や合唱団の申し込みが入り始めた。大阪芸大ブラスオーケストラは昨年合宿した際、地元向けに演奏会もしてくれ、大変好評でした。ホールを通じ、紀美野町の良さも感じてもらえれば」と望んでいる。
体感会・響キ感ジルコンサート「きみの」は午後2時から。無料。希望者は同センター(073・495・9055)。JR和歌山駅からバスを運行する。要予約、片道500円。
(ニュース和歌山/2018年2月10日更新)