50歳の母がジムに通い始めた。弟は毎日筋トレに励んでは、鏡の前でポーズを決めている。…まさか母も?と思ったが、どうやら違うらしい▼母が通うのは「健康のため」の筋肉を鍛えるジム。祖母が動けなくなり、炊事、洗濯、掃除すべてを引き受けるようになってから、自分は子どもに迷惑をかけられないと思ったそう▼和歌山は車社会で、どこに行くにもドアツードア。大学は大阪に通ったが「2駅歩く」と駅単位で距離を表現するのに驚いた。和歌山の全国における高齢化率は7位、近畿では1位。運動不足の私も、健康に長生きするため、医療に頼るのではなく、自身の生活を見直す必要があると感じる▼「歳を取ると、できないことに目が向きがちだけど、できることに目を向けると、次へ進む原動力になる」と母。「見て見て、この力こぶ!」と満面の笑みで報告してくる姿を見て、私もこの週末は春の風を感じながら、サイクリングでもしてみようかと思う。母のプロテインを飲みながら…。 (長谷川)
(ニュース和歌山/2018年3月3日更新)