愛される総踊りに
今夏15回目を迎える「おどるんや~紀州よさこい祭り」に向け、祭りのクライマックスに流れる総踊り曲が新たに作られた。祭りのテーマ曲と言える総踊りの新調は初めて。NPO紀州お祭りプロジェクトの片山一成実行委員長は「新しいことへの挑戦が祭りを支える力になる。お客さんや他府県の踊り子に踊ってもらい、県内外で愛される曲にしたい」と熱を込める。
2004年に始まり、ボランティアが運営する市民手づくりの紀州よさこい祭り。総踊り曲は全国各地のよさこい祭りごとに作られており、和歌山は『YAPPA紀州』が踊られてきた。しかし、以前から「観客が踊りの輪に入りにくい」との声が上がっていたため、新曲作成に乗り出した。
1月からワークショップを3回開き、踊り子有志10人が振り付けを考えた。手拍子や自由なポーズなど、振り付けを知らなくても見よう見まねでできる動きを多く取り入れ、ミュージカル女優の柳橋さやかさんが、難しい動きを踊りやすくアレンジ。歌は地元シンガーソングライターの藪下将人さん、さつきのあきさんが担当する。
3月4日に開いた講習会は10チーム90人が参加。振り付けやステップ、かけ声のタイミングを確認した。柳橋さんから「お客さんや隣の踊り子さんと目を合わせて」とアドバイスを受け、笑顔いっぱいに踊った(写真)。
岩出市の赤井美月さんは「お客さんとふれあえる振り付けが楽しい。お祭りでたくさんの人と一緒に踊りたい」。4月に踊り子デビューする紀の川市の大上颯斗さんは「踊れるか不安でしたが、周りの踊り子の元気な雰囲気で吹き飛びました。もっと上手になりたい」と声を弾ませていた。
今後、曲名を決め、4月1日(日)に和歌山城西の丸広場で開く春祭りでお披露目する。午前11時~午後4時。同プロジェクト(073・426・4424)。
(ニュース和歌山/2018年3月14日更新)