第10回でご紹介した和歌山駅(現紀和駅)構内から北側の街道筋(現国道24号)を見たところです。

 当時は今と違って家屋など遮るものがなく、松並木がよく見えます。郷土史家の田中敬忠『紀州今昔』によると、嘉家作丁の町はずれの東端から天王の森(地蔵の辻)までの両側の松並木は黒松の老樹で、「大和街道の松並木」として県指定史蹟でしたが、戦時中に船舶用材とするために指定解除となり、伐採されました。

 (古書肆紀国堂=和歌山市築港1─11、073・499・8039=店主の溝端佳則さんのコレクションを紹介します)

(ニュース和歌山/2018年3月17日更新)