怖さ:2
家の妖怪
出没地域:和歌山市

 またの名を「油赤子」という。古い書物では夜になると地蔵の油を盗んで売りさばいていた油売りが、死後に迷って怪火となったなど、火で表現されていたが、近年は火の玉で飛んで来て、赤ん坊の姿に変わって行灯の油を舐め、再び火の玉となって飛び去るものとされる。和歌山の「油舐め」は、昼間は幼児や猫の姿で大人しくしているが、夜になると行灯や油壺の油をぺろぺろ舐めると伝わっている。昔は行灯に魚油が用いられることが多く、ネコがこの油をよく舐めたそうで、その姿が幼児にも妖怪にも見えたのかもしれない。

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 妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。

(ニュース和歌山/2018年3月24日更新)