福祉施設などで公演200回

 老人ホームや地域の老人会で日本舞踊やカラオケなどを披露するボランティアグループ「村田一座」が結成10周年を迎えた。4月25日(水)には和歌山市屋形町のわかやま苑で200回目の公演を行う。村田洋子座長は「『楽しかったよ』『また来てよ』との励ましの言葉に支えられての10年。元気を届けるつもりが、逆に元気をもらい、メンバーの生きがいになっています。体が動く限り続けたい」と意気込む。

 介護福祉士として働く村田さんが呼びかけ、2008年に立ち上げた一座。毎月2、3ヵ所、施設を訪問し、これまでに5000人以上に公演を届けてきた。

 メンバーは60~80代の8人。マジックや日本舞踊、大正琴などメンバーそれぞれの特技を持ち寄って約1時間の公演をこなす。合唱やデュエット、手拍子に総踊りと、観客が参加できる企画を多く用意するのがこだわりで、「中には舞台へ上がってくる人もいます。みんな笑顔になって盛り上がり、一体感が出ます」と村田座長。

 毎年一座を招く同市中之島のデイサービス「しあわせ」の中本昌子理事長は「自分の芸を極めようとする真剣さが伝わり、見ている利用者の心をつかみます。出し物は毎回工夫があって飽きさせず、唱歌を合唱すると懐かしんで涙する人もいます」と話す。

 10周年公演では、村田座長らの大正琴で『北国の春』『高校三年生』も合唱。和歌山マジシャンズクラブの森教二会長、声楽家の木村洋子さん、ピアニストの本村瞳さん、県腹話術協会の宮本敏企会長をゲストに、多彩な出し物を用意する。

 結成当初から携わる小松原保彦さんは「外へ出かけるのが難しい人たちに様々な文化活動を届けられるのは意義深い。メンバーの入れ替わりはありますが、それぞれの一芸が光る公演が気に入ってもらえているようです」と目を細めている。

 午後2時開演。無料。村田さん(073・423・2461)。なお、座員を募集している。ダンスや楽器演奏など、ジャンルは問わない。会費無料。

(ニュース和歌山/2018年4月14日更新)