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 JR粉河駅前から粉河寺に続く商店街「とんまか通り」の商店や個人宅に雛人形を飾る「粉河とんまか雛通り」が23日(月)~3月31日(火)に初めて行われる。主催する実行委の児玉かよ子委員長は「準備を進める中で、街に一体感が出てきた。来年以降も継続し、地元商店の業種にちなんだ雛人形も飾れるようにしてゆきたい」と話している。

写真右〈携帯などは上〉=初開催を前に意気込む実行委

寺や通り 45ヵ所でお出迎え

 毎年3月に紀の川の支流、中津川で流し雛が行われている粉河。駅前の古民家、山崎邸で活動する紀の川福祉コミュニティ農園の池田香弥さんが2年前に流し雛を見た際、写真愛好家150人が集まりながら、商店街では多くの店が休んでいるのに驚いた。「江戸時代に発祥したと言われる行事をもっとたくさんの人に伝え、訪れた人に粉河を楽しんでもらおう」とイベントを企画した。

 実行委は、池田さんはじめ地元主婦や商店主ら女性12人で昨年9月に結成。これまで海南のひなめぐり実行委を招いての勉強会や、淡嶋神社を訪問し、人形の提供を呼びかけて飾ってくれる店を探すなど準備を進めてきた。粉河らしさを持たせようと、毎年7月の粉河祭で使う大うちわとほぼ同じ、直径約2㍍のうちわを製作し、お内裏(だいり)様とお雛様を描いた(写真右下〈携帯などは下〉)。

2015022109hina1 期間中は駅前から粉河寺までの約1㌔に45ヵ所、雛人形を飾るスポットを用意。本格的な7段飾りや明治時代の作と考えられる掛け軸の雛、千代紙を駆使して手作りした人形など多彩な雛飾りが迎える。「私とおひなさま」をテーマに全国から寄せられた絵手紙785通も4ヵ所に展示。大うちわは山崎邸の前に設置し、記念撮影や電車の乗客向けのPRに活用する。また、地元商店は紀の川市特産のいちごを使ったゼリーや梅酒、いちごとキウイが入ったスムージーなどを販売する。

 実行委の嘉摩尻(かまじり)公子さん、増井起世子さんは「協力してくれる家や店の人は、皆生き生きとした表情で人形を飾っています。女性はいくつになってもお雛様を飾るのがうれしくて楽しいです」と笑顔。池田さんは「歴史的な建物や美しい庭園など、粉河にはまだまだ知られていない魅力がたくさん埋まっている。雛人形を訪ね歩きながら、街の良さも見つけてほしい」と願っている。

 展示は午前10時~午後4時。実行委(0736・73・2246)。

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 期間中、次のイベントを実施。山崎邸の傘天井の間で茶会=2月28日(土)午後1時半。無料▽流し雛=3月3日(火)午後1時半。粉河寺で祈願祭の後、歴史衣装をまとった行列が街中を練り歩き、粉河支所前の中津川で流し雛を行う▽和服美人になって撮影会=3月7日(土)午後1時半~3時半。山崎邸で和服を着て、粉河寺や街中で撮影。無料だが抽選▽粉河とんまか雛通りブラブラ散歩=3月14日(土)午前9時、山崎邸集合。粉河高生や語り部のガイドと、太鼓演奏、いちご大福の振る舞いなど。1000円。このほか、写真コンテストや演奏会がある。

(ニュース和歌山2015年2月21日号掲載)