中尾安希さん 南コミセンへ寄贈
半世紀にわたり和歌浦を描く和歌山市三葛の洋画家、中尾安希さん(76)が、500号の油彩シリーズ「和歌の浦うるはし六景」を同市紀三井寺の南コミュニティセンターに寄贈した(写真)。中尾さんは「絵を通じ、和歌浦の美しさに気付いてほしい」と望んでいる。
あしべ橋周辺で初日の出を見る会を2015年まで20年間開き、和歌浦の数々の表情を絵で発信している中尾さん。うるはしシリーズは、1996年〜2009年に描いた四季折々の6点で、朝焼けの中、満潮の水面に映る名草山、雪化粧をした観海閣、金色に輝く夕陽を前にした雑賀崎灯台からの眺めと、四季のうつろいを柔らかなタッチでとらえている。
南コミセンは今年5月、地域地場産業振興センター跡に開館した。1階に和歌の浦の日本遺産認定を記念した紹介コーナーを設けており、壁面に中尾さんが贈った横4㍍×縦1・6㍍の大作6点を季節ごとに入れ替え展示する。
同コミセンの上赤坂陽子さんは「自分の住む場所でも絵で見るとこんな良い景色があるんだなと改めて気付かされます。来館者に季節ごとの絵を楽しんでもらえれば」と話していた。
(ニュース和歌山/2018年7月14日更新)