きくこ お母さん、犬飼おうよ。
お母さん 急にどうしたの?
きくこ 和歌山県のPRキャラクター、きいちゃんがかわいくって。
お母さん 白くてかわいいわね。和歌山県警のシンボルマスコット、きしゅう君も同じ犬なのよ。
きくこ そうなの? 何て犬?
お母さん 紀州犬よ。JR和歌山駅前のわかちか広場に銅像があるでしょ。古くから和歌山で飼われてきた犬で、元々はイノシシやシカを追う猟師のパートナーとして活躍したの。1934年に国の天然記念物に指定されているわ。
きくこ あんなにかわいいのに、イノシシやシカを追っていたの?
お母さん ほかにも、高野山を開いた空海の道案内をしたとも伝わっているわ。運動能力が高く、勇敢な犬で、飼い主によく従うの。骨が太く、体型ががっしりしていて、頭が大きいのも特徴ね。今は家庭犬として育てられることが多いわ。
きくこ ねーねー、紀州犬、うちで飼いたくなってきちゃった。
お母さん まあまあ、落ち着いて。8月に紀州犬を飼っている愛好家たちでつくる「天然記念物紀州犬保存会」が和歌山城内にある動物園へ紀州犬を2頭、贈ったそうよ。公開が始まったら、一緒に見に行きましょう。
きくこ そうだね。直接見ると、お母さんもきっと飼いたくなるはずだよ。
写真上=動物園に来たアヤメ(左)とサツキ
(ニュース和歌山/2018年9月12日更新)